教える立場の人には「教え方」を教える必要があるよね・・・と感じています

「教える」というのは非常に難しいことだと感じています。
「会社のなかで」となると、教わった側のその後の生産性などにも直結してきますので、「教える」ということをしっかりと考えておく必要があると考えています。

「教える」ということを軽く考えてしまっていませんか?

会社のなかでは、「教える」ということが軽く考えられてしまっているのではないかな?と以前から感じてきました。

会社員時代を振り返ると、丁寧に「教わった」という経験はほとんどありません。

新入社員〜営業担当のころ、
・最低限の知識を詰め込んで
・とりあえずお客様をまわり
・分からないことがあれば帰ってきてから上司に聞く
というスタイルでした。

上司は上司で忙しく、自身でもお客様を担当しているので、「教える」というよりも「質問に答えるだけ」というのが正確なところだったでしょうか。

その後、経理部門に異動してからも、
・とりあえず手を動かす
・過去の資料、社内マニュアルを見て研究する
というのが基本で、懇切丁寧に教わった記憶はありません。

もっと言えば、「それでいいんだ」と思っていました。
「教わる」よりも、自分で動いていたほうが「仕事をやった気」になれたからです。

ただ、今から振り返ると、「教える」仕組みがしっかりとしていたら、私自身の成長はもっと早かっただろうなと思ったりもしています。

もちろん、「教えてもらおうという受け身の姿勢」ではなく「自ら学ばなければならない」という考え方はもっともです。

ただ、新入社員や若いうちにいきなりそのレベルを求めるなら、まずは「教える仕組み」をしっかり作ったあとで、ということになるのではないでしょうか。

教え方によってこんなに違うのね・・・と痛感したこと

会社のなかで「教える仕組み」がしっかりと作れたとして、その「教え方」が非常に大切であるということは認識しておく必要があります。

新入社員が入ってきたり、中途入社の社員が入ってきたとき、
〇〇さん、この業務について教えておいて!
と軽く投げてしまうこと、ないでしょうか。

この〇〇さんが優秀で、しっかりと教えられることができる人であれば良いですが、イマイチよく分かっていない(可能性がある)若手だけど、「ちょっと暇そうだから任せてしまおう」という考え方だとしたら危険です。

分かっていない人が分かっていない人に分かっていないことを説明させたら、それを聞いた人はさらに「分からなくなるよね・・・」と思います。

たとえば、経理処理でも
・なぜ消費税はこんな処理になるのか?
・勘定科目はこんな使い方になるのか?
・1年分の精算をまとめてやったらダメなのか?
などを新入社員に教える場合、「そういうものです」では教えたうちに入りませんね。

最低限、理由やその背景、本質的な部分(普遍)に触れつつ、分かりやすく考え方と処理方法を教えてあげる必要があります。

以前、税理士試験の勉強をしていたとき、ある科目について、スケジュールの関係で校舎(講師)を途中で変更したことがありました。

で、めちゃめちゃビックリしたのです。

分かりやすさが全然違う・・・

同じ科目、同じテキストを使っていたのですが(当然ですね)、説明の仕方次第で「こんなに分かりやすくなるのか・・・」と衝撃を受けました。

それ以来、「教え方」「伝え方」によって相手への伝わり方が全く異なるということを前提に、自分が教える側のときには「相手にとっての分かりやすさ」を意識するようになりました(どこまで実践できているか?はなかなか自分では分かりませんが)。

「教え方」を教えることが大切

初めての場所に行くときに迷子になると、その次に行くときも同じように迷ってしまう、という経験をしたことがある人は結構多いのではないでしょうか。

また、暗記が不十分で、テストでAかBかでめちゃくちゃ悩んだ場合、その次に同じような問題が出たときにも
・以前に悩んだことは覚えている
・ただし、どっちが正しかったかイマイチ怪しい
となり、自信をもって回答することができないという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

・最初の対応、最初の理解が曖昧だった
・次回以降も、その曖昧さに引っ張られてしまう
ということで、どちらにも言えるのが「最初の情報の入れ方が悪かった」ということになるのかなと思います。

これと同じように、会社のこと(会社のルール、経理処理など、なんでも)を教えるのであれば「最初が肝心」です。

そのためにも
・教える人に「教え方」を教えること
が大切であり、それ以前に
・教える人は誰でもいいわけではなく、きちんと教えられる人
であることが必要になるわけです。

やる気満々、熱い気持ちで入社してくる人をがっかりさせず、できるだけ早い段階から生産性が高い仕事をしてもらうためにも、「しっかりと教える」ことを意識すると良いと思います。

「教える側」の人には、外部セミナーなどで「教え方」を学ばせることもありでしょうし、時間がかかりそうなら最初は「教えてくれる人」に依頼してしまうというのもアリかもしれません。


【編集後記】

この週末は、土曜日は朝から夜までセミナーに参加、日曜日は前日の復習をしながら、読書やその他のインプットをいろいろと。
なかなかまとまったインプット時間を確保できていなかったので、かなり充実した時間を過ごすことができました。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

とあるセミナー参加
尾張屋 飯田橋店
湊一や 飯田橋東口駅前店


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする