小利を見れば則ち大事ならず。孔子の言葉として聞くとしっかりと受けいれやすい!?

娘の中学校の卒業式、ある来賓の方のスピーチのなかで、論語の言葉が紹介されていました。

小利を見れば則ち大事ならず

スピーチのなかで紹介されていたのは次の言葉でした。

速やかなるを欲するなかれ。小利を見るなかれ。速やかならんと欲すれば、則ち達せず。小利を見れば、則ち大事成らず。

ネットを見ると、日本語への訳し方が何パターンかあるようで、どれがもっとも正確なのかはちょっと分かりませんが、大きくは外していないと思いますので。

で、意味としては次のようなものとなります。

・はやく成果をあげたいと考えてはいけない。
・小利(目先の小さな利益)にこだわってはいけない。
・はやく成果をあげようとすればうまくいかない(目標を達することができない)
・小利にとらわれては大きなことを成し遂げることはできない。

「目先のことにとらわれず、長い目で見て考えなさい」というこの言葉は、自分自身でも最近よく考えていたことなので、子供向けのスピーチではありましたが、改めていろいろと感じることになりました。

仕事でも勉強でも何にでも当てはまる

この「小利を見れば則ち大事ならず」というのは、仕事でも勉強でも多くのものに当てはまると感じています。

仕事では

仕事では、「自分の利益」「目先の利益」はもちろん大切です。

ただ、「目先」にこだわり過ぎた場合、長い目で見たときに本当にメリットがあるのかどうかは考えておく必要があります。

もう20年くらい前の昔話になりますが、営業をしていた当時、大口のお客さんとある条件面で折りあえないことがありました。

そのときは会社として、そのお客さんからの要望は飲まないことに決まったので、若くてぺーぺー(!?)だった私もその方針に従わざるを得ませんでした。

結果として、それをきっかけに取引が減り、その後もなかなか取り返せないという状況に陥っていました。

目先の利益にこだわり、結果としてその何倍もの利益を失った、という典型的なパターンでした。

また、将来に向けた必要な投資であるにもかかわらず、お金を出すことをケチったことで十分なリターンが得られなかった、なんていうのも失敗例としてはありがちなのではないでしょうか。

勉強(税理士試験)では

税理士試験の勉強をしていたころ、目先のことばかりでなく、将来(本試験)のことを考える必要があると感じていました。

講座を受講していると
・毎回の授業でミニテスト(前回の復習)
・毎月のテスト
・模擬試験
があります。

それらのテストに向けてしっかりと準備する必要はあります。

暗記すべきものは暗記し、計算方法を理解しておくべきものは練習問題を解いておくなど。

ただ例えば、毎月のテストで点を取ること(目先)だけを目標として、その対策ばかりをやってしまうと、将来(本試験)に向けて必要な時間が確保できなくなってしまう危険性がありました。

本来であれば、テスト対策は最低限こなしたうえで、普段通りのペースで勉強を続けることをまずは優先していました。

このように、仕事であれ、勉強であれ、目先や短期的なものにこだわりすぎると、将来的に大きな成果をあげられなくなってしまう可能性が高いことを理解しておく必要があると思っています。

ゴルフでも!?

ちなみに、これはゴルフでも当てはまります。

例えば、新しいアプローチの技を身につけて、それを実践で試してみたいと考えた場合、目先のスコアだけを考えると、新しい技を試さない方がスコアが良いかもしれません。

新しい技は失敗する可能性もありますし。

それでもその技を身につけることで、将来はもっと大きなリターン(良いスコア)が得られる見込みがあるのであれば、目先のスコアが悪くなっても将来に備えて試してみる価値はあるでしょう。

また、今まで使っていなかったクラブ、使えなかったクラブを実戦で試してみるというのも同じですね。

仕事、プライベートにかかわらず、将来の大きなリターンのために「小利」を意識しないように心がけることが大切だと改めて感じています。

ちなみに「急いては事を仕損じる」「ハイリスクハイリターン」など、似たような表現を聞いたことは何度もありますが、聞き過ぎて新鮮さがなくなっているような気もします。

それよりも、孔子とか論語などと聞くとそれだけで「おっ」と感じて、なんとなく受けいれやすい気がするのがなんとも不思議です。


【編集後記】

昨日は娘の中学校の卒業式に参加してきました。
よく躾けられているというのかなんというのか。
もう少し中学生らしくても・・・・なんて感じたりもしましたが、贅沢なんでしょうかね。。。

【昨日の1日1新】
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娘の卒業式


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