「どこかおかしい!?」「ミスかも!?」と思ったら、「あわてて取り繕ってしまう」のではなくまずは「正しく現状を把握する」ことが大切。

仕事上のミスがあったときなど、なんとかリカバリーしたいと思う心情は分かります。
ただし変に取り繕おうとすると思わぬヤケド(!?)をする危険性もあるので注意が必要です。

あわてて取り繕ってしまいたくなる心理

人間なら誰でも「ミス」をしてしまったらそれを取り返したいと思いますし、そのミス自体を取り繕いたいと考える気持ちはよく分かります。

「うわっ、やってしまった・・・」と感じるようなミスがあったとき、まずは
・どのように対応しようか?
・どうしたら被害を最小限にとどめることができるか?
を考えていますが、それらのことに目処がつくと、次には
・できればこれ、周囲に知られたくないな・・・
・バレないようにしれっと処理してしまおうかな・・・
なんて考えたくなるようなことがあるかもしれません。

内容によってはうまくバレずに済むことがあるかもしれませんが、経理処理やお金周りのことだと、結局どこかでバレてしまうことが多いはずです。

それは、どこかで辻褄が合わなくなってしまうからです。

たとえば、お客様に送る請求書の金額を間違えて作成してしまった場合、
・お客様から問い合わせがくる
・回収のときに入金額と残高が合わない
・決算時の残高が先方の残高と一致しない
などの理由で、後から「バレる」こともあるでしょう。

また、「間違えて同じ支払いを2度してしまった」なんてミスであれば、相手先から連絡がくるでしょうし(おそらく)、自分側の帳簿とは合わなくなります。

このように、多くの場合、何かしらのミスがあると、それを隠そうとしてもムダなのです。

だからこそ、何かあったときに「取り繕う」としても限界がありますし、むしろ下手に取り繕うとヤケドをしてしまう危険性があるのではないでしょうか。

「どこかかおかしい」と感じたらまずは正しい現状把握から

「どこかおかしい」と感じたら、まずは正しく現状を把握し、問題があればその原因究明を急ぐ必要があります。

例えば経理処理で、「残高が合わない」ということが分かったとき、まっさきにやることは「残高を無理やり合わせること」ではありません。

なぜ合わないのか?
その原因を探らなければなりません。
そうしなければ、どのように対応すれば良いかが分からないからです。

そしてその原因が分かったとき、もしも処理が漏れていたのであればその処理を追加すれば良いですし、処理が間違えていたのであればその処理を修正すれば良いわけです。

もしも
・無理やり残高を合わせてしまい
・後になって、その間違いが発見される
なんてことになると、無理やり合わせたもの(取り繕ったもの)の修正が必要になって、2度手間・3度手間なんてことになりかねません。

無理やり残高を合わせなければ、もっと早く間違いが見つかったかもしれないのに、その機会も失ってしまうのですから、何も良いことはありません。

しつこいようですが、まずやるべきことは「原因を探ること」であり、なんとか取り繕うことではないということを認識することが大切だと考えています。

原因が分からなければヘルプサインを!

もしも「どこかおかしい」「もしかしたら何かミスってるかも」と思ったものの、その原因が分からない場合、早めにヘルプサインを出す必要があります。

担当者であれば上司や同僚など、言いやすい人にでもまずは良いと思います。「取り繕う」前に、誰かに一声かけるだけで、解決することもあるでしょう。

もしかすると、性格的に「ミスを指摘されるのが嫌」「ミスを見つけられたくない」という意識が強い人ほど危険かもしれません。
完璧主義な人ほど、取り繕いたくなる衝動にかられる可能性がありますので。

このような考え方は、まずは担当者に理解してもらう必要がありますが、それだけでなく、会社や周囲もそのような雰囲気(ミスを厳しく指摘するのではなく周囲がフォローする雰囲気)を作っていくことが大切だと思います。

「ミスしても良い」というわけではありませんが、
「ミス」したら取り繕うのではなく、それを認めて、あるいは周囲に相談して、スムーズに解決することが最優先。
という考え方が共有できるようになると良いですね。

「そうは言っても人間なんて変わらないよ」という考え方もありますが、常に言い続けていくと少しずつ意識も変わってくるのではないかと考えています。


【編集後記】

昨日は体調が万全ではなかったこともあり、外出予定を取りやめて自宅で仕事をしました。
ただ、まだインターネットが開通せず、あと数日はテザリングをしながらの業務ということもあってイマイチ盛り上がりません。。

【昨日の1日1新】
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