月次での損益のブレが大きいときにチェックすべきこと。例えば賞与の処理など。

毎月の損益情報を確認している場合に、月ごとの損益のブレが大きいと感じることがあるかもしれません。

その場合に、まず最初にチェック・検討したほうが良いことを確認してみます。

損益情報の月ごとのブレ

多くの会社では、毎月の損益情報を確認しているのではないかと思います(どの程度の精度を求めるかは別として)。

なかには「月次決算というほど大したことはやっていない」ということもあるかもしれません。

それでも、売上や仕入、経費についてはできる限り会計ソフトに入力して、それなりに損益情報を確認しているのではないかと思います。

その場合に、毎月の損益のブレが大きいと感じている会社も結構多いのではないでしょうか。

・売上の季節変動が大きい
・経費の発生に偏りがある
など、いろいろなケースがあるでしょう。

で、このようなブレがあった場合に
「どうせ1年間で慣らしたら一緒だから、ブレは気にならない」
という考えであれば、今のまま、そのままの処理を続けていけば良いでしょう。

逆に、「できればブレ幅を小さくしたい」と考えているのであれば、ほんのちょっと意識を変えるだけでも、月ごとのブレを小さくすることができる可能性があります。

月ごとのブレが大きくなるケース

事業の内容にもよりますが、季節変動が大きい商売があります。

・夏に良く売れる商品
・冬に良く売れる商品
・2月、3月に良く売れる商品
など。

これらの商品を取り扱っている場合、ある程度の季節変動や月ごとの損益のブレは許容せざるを得ません。

ある時期に売上が多くなれば、その時期の利益が増えるのは当然ですので。

ただ、そのような外的要因ではなく

・会社内での伝票起票の仕方
・経費処理するタイミングのルール

というような内部の運用ルールの問題で、月ごとの損益のブレが生じているケースもあります。

経費が正しいタイミングで処理されているか?

たとえば、分かりやすいところでは、

経費が正しいタイミングできちんと処理されているか?

というのが大切なポイントになります。

本来、毎月発生している経費を、毎月同じように処理していれば問題ないはずです。

ところが、

・商品を送るための輸送費の請求書が届くのが遅れたので、翌月に2ヶ月分を費用処理した。
・外注費の請求書が届かなかったので、翌月に処理した。
・営業マンの出張精算が遅れて、翌月に精算した。

なんていうことが、いろいろな経費でちょこちょこと発生していたら、月ごとの損益がブレブレになるのも、ある意味当然のことと言えるでしょう。

「本来あるべき月に費用として処理する」ということをしっかりと徹底することで、損益のブレを小さくすることができる可能性があります。

毎月計上すべきものをまとめて計上してしまっていないか?賞与の処理など。

また、本来であれば毎月費用処理すべきところ、あるタイミングでまとめて費用処理しているというケースもあると思います。

例えば、次のような条件の賞与で考えてみます。

*賞与を年2回(6月、12月)に支給する。
*6月に支給する賞与は前年の10月から当年の3月までの期間に対応するもの
*12月に支給する賞与は当年の4月から9月までの期間に対応するもの

この賞与について、実際に支払った6月、12月に支払った額を賞与として費用計上すると、1年間のうち6月、12月だけ費用が膨らんでしまうことになり、その月の損益も悪化してしまう可能性があります。

ところが、実際の対応関係を考えると
・6月支給賞与:前年10月〜当年3月で費用処理しておくべきもの
・12月支給賞与:当年4月〜9月で費用処理しておくべきもの
ということになっています。

つまり、本来なら6月や12月だけの損益が悪化するのはおかしく、毎月均等に費用計上しておくほうが望ましいわけです。

四半期決算が義務付けられている会社であれば、通常、このあたりの期間対応はシビアに管理しているはずです。

ただ、年1回の決算でOKという会社の場合、もしかするとこのあたりの運用ルールは緩めかもしれません。

「毎月の損益のブレが大きい」ということが気にならず、「こんなもの」と思えるのであれば、あえて手間をかける必要はないかもしれません。

そうではなく

・今月はなぜか経費が増えている(前月の経費が計上されていたのが原因だった)。
・賞与をまとめて費用処理したら、思っていた以上に損益が悪くなってしまった。
・できれば月ごとの損益のブレを小さくしたい。

など、少しでも気になることや改善したいことがあるならば、費用処理の仕方やタイミングなどで見直すべきポイントがないかを検討してみると良いのではないでしょうか。


【編集後記】

今シーズンのプロ野球もいよいよ終盤に差し掛かってきましたが、それにしてもジャイアンツの勝負弱さにはさすがにややウンザリ気味で。。
こんなときこそ応援するのがファン、と言われればそれまでですが。
「プロ野球中継なんて見ないで他のことに時間を使いなさい。」と言われているのだと思うことにしています。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

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タイムズ神田錦町第10

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