「あの選手は使えない」と言ったコーチをクビにする!?落合さんの「決断=実行」は参考になりました。

ゴールデンウィーク期間中、いろいろな本を読みましたが、落合博満さんの「決断=実行」には、いろいろと考えさせられるところがありました。

落合博満さんの本を初めて読んでみました

このゴールデンウィーク期間中、以前に買ったものの読めていなかった本をいろいろと読んでいました。

そのなかの1冊が落合博満さんのこの本です。

落合さんは野球ファンは当然のこととして、野球ファンでなくても知っている人は多いのではないかと思います。

選手時代には三冠王を3度とり、一時期はジャイアンツでもプレーしていました。

現役引退後には、中日ドラゴンズの監督として8年間指揮をとり、すべてAクラス(3位以内)、4度のリーグ優勝、1度の日本一と、素晴らしい成績を残されています。

で、この本には、そんな落合さんの野球に対する考え方などが書かれています。

また野球だけでなく、会社などの組織運営にも活かせるような内容になっていますので、経営者の方やマネージャーなども読んでみると、いろいろなヒントが得られるのではないでしょうか。

気が向いたら、今後、そのうちのいくつかを紹介してみたいと思っています。

選手、コーチ、監督のそれぞれに責任がある

この本の中で、組織について書かれている箇所があります。

監督、コーチ、選手それぞれに役割があり、それぞれに責任があると。

「勝てば選手のおかげ。負ければ監督の責任」
メディア向けに発言されていたのは、選手を鼓舞しようとかチームの団結力を醸成しようとした方便ではなく、本音だったようです。

試合の勝敗という最終結果の責任は、すべて監督にある。
だから、最下位になっても監督ひとりの責任・・・
というわけではないと、はっきりと書かれていてなかなか興味深かったです。

1つのプレーを考えてみても、監督、コーチ、選手のすべてに責任があるのだということで、次のようなプレーとその責任が紹介されています。

・1点差リードの最終回、若手の外野手を起用
・ピッチャーは抑えのクローザーに交代
・守備位置が悪くて、3塁打を許してしまう(本来はそれを防ぐため、深めの守備位置をとる必要があった)
・その後、同点、逆転となったら、メディアはリリーフ失敗と報じるだろうがポイントはそこではない

落合さんは、このケースでは、選手、コーチ、監督のすべてに責任があるとしています。

・定位置で守り(深めに守らず)、3塁打にしてしまった若手の外野手
・守備位置を支持しなかったコーチ
・若手の選手を起用した監督
それぞれに責任があるということです。

「あの選手は怖くて使えません」とコーチが言ってきたらそのコーチをクビに!?

このようなケースでは、

「プロの選手なのだから、それくらい知っているだろう」
では問題の解決にはならず、

・知っているのに舞い上がっていたのなら、次回はしっかりと支持を出す。
・もし知らなかったのなら、しっかりと教えて練習させる。
ことが必要であり、

「あいつは使えない」
とサジを投げる前に、やるべきこと、対策がいくつもあるとのこと。

次の文章も、非常に考えさせられました。

もしも外野守備担当コーチが「あいつは怖くて使えません」と言ってきたら、私ならば若手の外野手ではなく、そのコーチをクビにするだろう。

その理由は
・スカウトが汗をかいて探し
・編成部で評価し
・ドラフト指名した選手は球団の財産
であり、

・能力のないコーチの一方的な見立てでクビにすることなどできない。
・守備位置を教え、意識づけすることもできないコーチのほうが問題である。
から、ということのようです。。

さらっと読んでしまうと、「確かにそりゃそうだ」「そんなの当たり前」のように思えますが、実際にはなかなかそこまで徹底しきれないケースも多いのではないかなと感じています。

会社組織にもそのまま当てはまる

会社の組織のなかで、良さそうな人材と思って採用したものの、思ったほどの成果がでなかったり、いまいちピンとこないという社員がいた場合、

上記のコーチと同じような印象や思い(=あいつは使えない)
を持ってしまったことがある方は多いのではないでしょうか。

・時間とコストをかけて採用した
にもかかわらず
・たいして育てもせず、育てようともせず、見捨ててしまう
という感じでしょうか。

正直、私自身でもそのように思ってしまったことがありますので、その気持ちはわかりますし、反省も必要かなと思ってはいます。

どの立場であれ
それぞれの役割に応じた責任を果たすべき。
という至極まっとうなことをいかに実践しつづけられるか、が組織の強さを決めるのだと改めて感じています。

この章の最後では
・各々が責任をもって仕事をするのが健全な組織
であり、
・勝てないのは戦力がないから、コーチの指導が甘すぎるなど、責任転嫁してしまう人には組織のトップ=監督は務まらない
と締め括られています。

物事のすべてを周りのせいにしている人は成果が出ない。
とはよく言われることですが、こことも繋がってきますね。

組織や責任について、最近よく考えているので、タイミングよくこの本の内容が入ってきたのかもしれません。

ただ、それを差し引いても、監督=組織のトップとしての心構えなどが、野球と絡めながら書かれているので、特に野球好きな方は読んでみると面白いのではないでしょうか。


【編集後記】

ジャイアンツの坂本選手が、開幕から33試合連続で出塁していて、王さんが1977年に作った球団記録に並んだようです。
記録更新なるか、明日の試合が楽しみです。やはり見に行かないと!?

【昨日の1日1新】
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