賃貸オフィスや店舗を借りるときの保証金。返還されないことが確実なものは費用にしておきましょう。

オフィスや店舗を借りるときに支払う保証金には、「返還されるもの」と「返還されないもの」が含まれています。

返還されないものは、「保証金」のままにせず少しずつ費用にしていきましょう。

案外多いかもしれない「保証金」のままにしているケース

オフィスや店舗を借りるときには、基本的に保証金を支払うことになります。

通常、「保証金」「敷金」などという名称で資産に計上していることが多いと思います。

そして
・保証金として支払った全額を保証金として計上。
・その翌年以後は特に何も処理しない。
というケースが案外多いのではないかと最近感じています。

この保証金のなかには「返還されるもの」と「返還されないもの」が含まれていることがあります。

例えば、家賃の10ヶ月分を保証金として支払い、そのうち2ヶ月分は償却(返還されない)、という感じです。

このように、「返還されない金額」が「保証金という資産」に含まれている場合には、このままでも問題ないでしょうか。

保証金のままにせず費用処理するメリット

会計的に好ましくないのは、すでに全く価値がないもの(=返還されない保証金)が資産の一部になったままになってしまっているということです。

「不良在庫(まったく売れない在庫)で資産(財産)が膨らんでいる」のと同じように、財務諸表が正しい財産の状態を表していないということになってしまいます。

そのため「保証金」のままにせず、費用処理すべきということになります。

また、税金計算上も費用(損金)処理をすることが認められています。

ただしこちらは、費用化できる年数に条件が付いています(20万円未満は一時でOK)。

年数は一般的には5年間、契約内容次第では賃貸借契約期間でもOKの場合もあります。

1年あたりの金額は知れていますが、何もやらないことと比べれば節税にも繋がります。

余計な支出を伴う節税を考える前に、出来ることを探してみる価値は十分にあるのではないでしょうか。

契約内容は契約書で確認する

自分が支払った保証金が全額返還されるものなのか、返還されないものなのかは、賃貸借契約書を見ればすぐに確認することができます。

・そもそも保証金の内容、取り扱いを把握していない。
・契約したのが昔過ぎて忘れてしまった。
という場合には、一度契約書を確認してみてはいかがでしょうか。

もちろん顧問税理士がいて、そのあたりまできちんと確認してもらっていれば、すでに対応済みだとは思いますが。

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【編集後記】

今までに使用したことがない税務ソフトを使い始めました。
慣れるまでもう少し時間がかかりそうです。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

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