トレードで移籍した選手の活躍と転職(異動)した社員の活躍

プロ野球の世界では、「トレードで移籍した選手が新天地で大活躍する」ということが起こります。

この現象と「転職(異動)した社員の新天地での活躍」という現象を考えてみました。

トレードで移籍した選手が活躍

プロ野球では、毎年、トレードによる選手の移籍が行われています。

お互いのチームに足りないところを補うためのトレード(交換)で、チームの中心選手が選ばれることはあまりありません。

むしろ、ポテンシャルはあるもののチーム事情などにより出場機会に恵まれなかった選手が、そのような選手を必要とする他のチームから求められてトレードされるというケースが多いのではないかと思います。

もともとポテンシャルがある選手ですから、移籍したチームで出場機会が増えて大活躍、1軍に定着できたりレギュラーの座を掴むことができたりもするということも起こりえます。

今年では、読売ジャイアンツから日本ハムファイターズに移籍した大田泰示選手が良い例ですね。

ジャイアンツでは未完の大器などと言われ、期待されながらもなかなか1軍に定着できずにいましたが、今期移籍したファイターズでは試合に出続けています。

*ジャイアンツ時代(通算8年)
出場試合数:225試合
打撃成績:436打数100安打(打率.229)、ホームラン 9本

*ファイターズ(1年目途中)
出場試合数:100試合
打撃成績:360打数92安打(打率.256)、ホームラン 11本

タイミングその他いろいろありますが、シーズン途中でありながら、8年間の実績を1年で塗り替える成績を残しています。

精神論的アプローチ以外の理由は?

このように、ジャイアンツから移籍した選手が活躍したときによく言われるのが

何かと注目されやすいジャイアンツよりも、伸び伸びとプレーすることができる。

ということです。

確かに昔は、テレビ中継はジャイアンツ戦ばかりという時代がありましたし、「勝ち」が最優先のチームで、結果が出ないとすぐに出場機会が減ってしまう環境では、いつでも「伸び伸び」というわけにはいきませんね。

また、チームが変わったことで、本人が心機一転、リスタートできるということもあるのでしょう。

ただ、そのような本人の精神論的な部分以外にも大きな影響を与えているものがあると最近感じています(プロではありませんし、内部事情も知らないので仮説ですが)。

その1つがチームとしての戦術面にあるのではないかなと。

ジャイアンツの場合、選手個々の力が強い(と見える)せいか、個人の力量に頼る部分が大きいように思えます(狙い球の絞り方など、試合中の細かな戦術面において)。

力のあるレギュラー選手であれば、それでもある程度結果を残せるかもしれませんが、準レギュラー選手や若手選手などは、いきなり個人の力だけで打破することは難しいでしょう。

そのような選手にとっては
・個の力がより求められるジャイアンツのようなチーム
よりも
・戦術面、スカウティング面の強いサポートにより、個の力の底上げが期待できるチーム
のほうが、より力を発揮しやすいのではないでしょうか。

転職(異動)した社員の活躍

転職(異動)した社員が、新しい職場で思わぬ活躍をしたり、あるいはその逆だったり、ということは結構多いのではないかと思います。

その仕事が合う合わないという基本的な問題もありますが、その組織(チーム)と個人の力量・感覚が合うかどうかも大きな原因になります。

個の力が強いプロフェッショナル集団であれば、黙っていても組織はうまくいきます(そのように見えます)し、成果も上がるでしょう(責任者にとってはハッピーな環境!?)。

ただし、それが標準だと考えてしまうと、若手社員が入ってきたときにサポートが足りず、力を発揮させることができないということが起こる可能性があります。

活躍度がイマイチだった社員が転職や異動した結果、新天地ではうまくマッチして活躍することができる、ということは珍しいことではありませんね(もちろん本人に因るところが大きいのは間違いないのですが)。

もしも自社や自組織で、「個」に頼りすぎていたり「個」次第でバラツキが大きいと感じる場合には、チームとしての組織のあり方を見直してみると良いのではないでしょうか。


【編集後記】

同じ業界にいる従兄弟と久しぶりにゆっくりと会話する機会がありました。
頭の中のゴチャゴチャ、モヤモヤを少し整理することができました。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

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