税理士として仕事をしていくうえで、「誰のために仕事をしていきたいのか?」を常に意識しておくことが大切だと感じています。
誰のために仕事をしていきたいのか
税理士として仕事をしていこう、独立しようと考えている人のなかには
・どのような仕事をしていきたいのか。
・誰のために仕事をしていきたいのか。
・なんのために税理士として仕事をしていきたいのか。
をガッチリと描けている人とそうでない人がいると思います。
・「こうなりたい」「こうしたい」がはっきりしていて税理士を目指した人
・なんとなく税理士を目指したものの、あとは合格後に考えようと思っている人
・なんとなく勉強を始めたけど、徐々にやりたいことがはっきりしてきている人
など、いろいろでしょう。
私自身では、いろいろな経緯はあったものの、「経営者の方の役に立ちたい」という思いが大前提にあります。
それは、税理士を目指すことになったきっかけの1つが
お金や経営に困っている経営者の方がいるのに、自分では「役に立てない」というもどかしさを営業マン時代に感じたこと
だったからです。
プロフィールや書籍に書いていない(書けない)ことなどもいろいろあり、自分としてはやはり「経営者」「社長」のサポートをしたいという思いを強く持っています。
「どんな立場の方から仕事をご依頼いただくのが理想なのか?」という問題
「誰のために仕事をしていきたいのか?」というのは、
どんな立場の方から仕事をご依頼いただくことが理想なのか?
という問題とほぼイコールかと思います。
もっと端的にいえば、
「誰からの仕事を受ける(受けたい)のか?」
ということになります。
税理士として仕事をご依頼いただくのは、「社長/経営者」からというのが圧倒的に多いと思います。
直接的な担当は、会社の経理責任者・経理担当者だったとしても、最終的には「経営者」の判断ということになるでしょう。
一方、大企業や中堅企業など、それなりの規模になってくると、最終的な責任や権限は社長であっても、
・業務内容の打合せ
・日々のやり取り
・お金の交渉
など、実際にやり取りするのは経理・財務部門というケースも少なくありません。
その場合、感覚的には「経理・財務部門」からの仕事を受けているといってもよいでしょう。
で、問題なのは、これをどう感じるのか?ということです。
一般的には
誰から仕事を受けようが一緒じゃない?
という感覚があると思いますし、多く場合はそうかもしれません。
ただし、そうではないケースもあります。
たとえば税金計算上の判断に迷うとき、依頼者が社長であれば、社長の考え方とこちらの判断とを合わせて結論を出すことになります。
一方、社長以外から依頼されている場合、依頼者(経理責任者や社内の関係者など)の考え方と経営者の考え方が違うときにどう対応するかは難しい問題です。
そのような場合、まずは「会社にとって何がベストか?」を考えて提案はします。
ただ、それぞれの思惑があったりして、結果的に第三者の立場から見ると「もったいない」とか「ムダな税金だな」という結論になることも多いです。
自分自身が「この人のために仕事をしたい」「この人の役に立ちたい」(私の場合は経営者)と思う基準と、実際にお仕事をご依頼いただく方が異なる場合、このようなギャップが生まれてしまう可能性があるのかなと思っています。
現実問題としては、「経営者がそんな細かいところまで見切れない」などの問題もあるので、仕方ないとは思っていますが。。。
・誰のために仕事をしたいか
・誰にとってのベストを最優先すべきなのか
という基準がブレることで、すべてが中途半端になってしまい、誰もハッピーではないというのが最悪の状況ですね。。
人それぞれの価値観でOK。ただ自分なりの基準はブレずに持っておきたい。
このように考えてみると
・誰のために仕事をしていきたいのか。
・誰から「仕事をご依頼いただく」のが理想なのか。
については、自分なりの基準をしっかりと作っておくことが大切だと改めて思っています。
私の場合、改めて考え直してみると
・基本は経営者/社長のために仕事をしたい
・税務顧問については規模次第では経理部門のほうが効率的なこともある
・税務顧問以外なら経営者/社長からのご依頼だけに対応させていただく
ということがベストだと感じています。
つまり
「税務顧問以外の業務については、経営者以外の方からは受けない」
ということになります。
これはあくまでも「私は」ということであって、何が正解かは分かりません。
税理士として仕事をしていこうと考えている人で、経営者からでも担当者からでも、税務でも税務以外でも、「誰からでもどんな仕事でもやります!」という価値観を持っている人がいれば、もちろんアリなのだとは思います。
それが自分自身がやりたいことであるなら、ということになりますが。
「仕事を(一方的に)いただく。」
という「下請け」感覚であれば、「仕事を受けない」なんて偉そうな表現ととられてしまうかもしれません。
ただ、「時間も身体も有限」と考えると
価値観を共有できる人と一緒に仕事していく。
という自分なりの基準をブレずに持っておくことも大切なのではないかと考えています。
【編集後記】
イチロー選手がマリナーズの一員として来日して、話題になっています。
日本でプレーを見るのは最後では?という見方が大勢を占めているようですが、
いずれにしてもしっかりとプレーぶりを目に焼き付けておきたいと思います。
それにしても、同い年がトップアスリートとして現役で競技を続けているというのは、本当に素晴らしいことだとしみじみ感じています。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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