会計も税務も日々是勉強~たとえば株式の取得関連費用もいつまでも古い知識ではダメです

会計と税務、あるいは会計のなかでも個別財務諸表と連結財務諸表。

それぞれの目的によって、1つの取引に対して処理のルールが異なるものがあります。

たとえば株式の取得関連費用について

会社が他の会社の株式を購入する場合、株式の対価以外にかかる費用があります。

たとえば、M&Aのときなどによく聞かれる「デューデリジェンス(調査)費用」、「仲介業者に対する成功報酬」などがあります。

経理関係を学んだことがある人の場合、取得のために直接かかった費用は取得価額に含めると考えるのが一般的です(少なくとも私が勉強を始めたころは)。

(取引例)
株式:100
仲介業者への報酬:20
この場合には、株式の取得価額が120、費用は0という考え方になります。

数年前に行われた会計基準の変更

数年前に会計基準が改正され、連結会計上このような株式取得関連費用については費用計上することになりました。

株式に関する細かい処理は除きますが、
・改正前:費用0(上記の通り)
・改正後:費用20・・・仲介業者への報酬は費用計上
という違いが生じることになりました。

この問題がややこしいのは、改正となった基準の対象が「連結会計のみ」ということです。

税務上の取り扱いや個別財務諸表では、従来通り取得価額」に含めたままということになります。
つまり税務上や個別財務諸表上では、「費用は0のまま」ということになります。

日々是勉強

いろいろな背景があっての改正で、あまり細かく書くつもりはありません(書けません)。

ただ単純に「どれか1つの基準に統一してくれたらいいのに」とは感じていますが。

税法も毎年変わりますし、会計基準もいろいろと変更されます。
しかも、なかには今回のように「1部の取り扱いだけ変わる」ということもあります。

今回の改正はいろいろなところで記事になっていたので、頭では理解していたつもりですが、実際に処理してみると結構な違和感がありました。

「古くから持っている知識だけでは対応できなくなる」「日々是勉強」ということも頭では理解していますが、改正直後など初めての処理に触れるときに改めて実感します。

年中同じような(自分が知っている)経理処理しかしていないというのは、安定感はあるものの、自分の成長には全くつながらないということを強く意識しておく必要がありますね。

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【編集後記】

いまさらではありますが、Audibleを試しています。
今のところの感想は「字を読みたい」「目で見たい」です。
結論を出すまでもう少し試してみるつもりです。

【昨日の1日1新】
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