消費税率アップと軽減税率導入まで残り3ヶ月。この時期に最低限確認しておくべきこと。

消費税率アップ(10%へ)と軽減税率導入(8%のまま)まで、残り3ヶ月となりました。

消費税率アップ(10%へ)と軽減税率導入(一部は8%のまま)まで残り3ヶ月

2019年10月からの消費税率アップ(10%へ)まで、残り3ヶ月を切りました。

さすがにここまでくると、

消費税率アップ&軽減税率導入

は、ほぼ間違いないところでしょう。

この消費税率アップと軽減税率の導入については
・消費者としての個人の立場

・事業者(会社、個人事業主)の立場

とでは気になるポイントが異なります。

消費者の立場だと

・消費税率が10%にアップしてしまう。
・消費税率が10%にアップする前に高額なものを買っておこう!
・どのようなものが軽減税率(8%のまま)の対象なのかな?
・買い物の仕方によって、損/得があるのかな?

といったところが関心ごと、気になるポイントでしょうか。

一方、事業者(会社、個人事業主)の立場からすると、消費税の申告・納付があるので、

・正しく申告、納付しなければならない。
・事務処理の変更などが面倒。
・税率が混在している(10%と8%)のが分かりにくい。
というのが先にくるのではないでしょうか。

軽減税率制度とは?

もしも
消費税率が一律で10%にアップする。
ということであったなら、消費者としての負担増はあったとしても、制度としては分かりやすかったと思います。

が、今回導入される軽減税率制度のせいで、かなり分かりにくいことになっているのが現状です。

簡単にかくと、軽減税率の対象となるのは
・飲食料品
・新聞等
で、これらについては消費税率が8%のままになります。

そして、
何が「飲食料品」「新聞等」なのか?
というのが問題になるわけです。

新聞等

比較的分かりやすいのは、新聞です。

ざっくりした定義としては

1週間に2回以上発行される新聞で定期購読契約に基づくもの

となっています。

スポーツ新聞、業界紙などもこの条件を満たしていれば、軽減税率の対象(消費税率8%)となります。

一方、通常の新聞をコンビニや駅で買った場合、
定期購読契約には該当しない
ため、軽減税率の対象とはならない(消費税率10%)ということになります。

飲食料品

飲食料品のうち、軽減税率の対象となるのは

・食品表示法に規定する食品
・酒類を除く
・外食(ケータリングも)を除く
・一定の一体資産(セット販売されるもの)を含む

とされています。

食品表示法って??という感じではありますが、とりあえず
・含まれるもの(8%)
・含まれないもの(10%)
について、

紛らわしいものの事例
などで確認してみると、比較的捉えやすくなるのではないでしょうか。

飲食料品に該当するもの/しないもの
の事例として、代表的なものをいくつか。

・水の販売:
ペットボトルのミネラルウォーターは飲食料品として8%、水道水は10%

・お酒関係:
ノンアルコールビールや甘酒は8%、ビールなど酒税法の酒類に該当するものは10%

・飲食料品の送料:
飲食料品の取引は8%、飲食料品の販売のための送料は「飲食料品の販売」ではないので10%

などなど。

あとは外食に該当するのかどうかも、ワイドショーやニュースで何かと話題です。

・コンビニ:
弁当持ち帰りは8%でイートインだと10%

・出前:
そばや中華、飲食店の出前、宅配ピザの配達は8%

などなど。

細かいいろいろな事例は改めて書いてみるつもりです。

飲食料品の取り扱いがないから、軽減税率は関係ない??

もしも
事業者(会社、個人事業主)の立場で飲食料品を取り扱っていないから、軽減税率のことはノーマークでいいかな?
と思われている場合、少し注意が必要です。

飲食料品関係の取り扱いがない場合、売上(販売)や商品仕入の場面では、すべて標準税率(10%)が適用されるため、軽減税率は無視しても大丈夫かもしれません。

ただ、たとえば
・会議のために弁当や飲み物を買う
・客先との打ち合わせで食事をする
・飲食料品の贈答をする
・新聞を定期購読している
という場合、軽減税率(8%)が影響してきます。

消費税の申告をするときには、しっかりと軽減税率の対象(8%)であるものとして処理しなければいけません。

その意味では
消費税の軽減税率はすべての事業者に関係があるもの
と考えておく必要があるということになりますね。

気になるものがあれば早めの整理を

消費税率アップや軽減税率導入による影響は、会社ごとにさまざまです。

・なにが8%でなにが10%?
・消費税の申告、納付への影響は?
という疑問だけでなく

請求書やレシートをどうする?
という問題もあります。

まずは全体として
・どのような影響が考えられるのか?
・対策として必要なことがあるのかどうか?
を早めに整理したうえで、

細かい部分の取り扱いを詰めていく、という進め方がよいと思います。

まだまったく手付かずの場合、まずは軽くでも手をつけ始めてみてはいかがでしょうか。

とりあえず何に手をつけ始めたらよいか?だけでも教えて欲しい!
という単発でのご相談も承っていますので、必要があればお問い合わせください。


【編集後記】

いろいろな意味で1つの節目となった昨日は、自分ひとりでの作戦会議に多くの時間を割いてみました。
その合間に山里亮太さん(山ちゃん)の本「天才はあきらめた」を読みましたが、参考になること、刺激になること、共感できることがたくさん書かれていました。おすすめです。
 
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

ときわ食堂の豚角煮


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