世間の中小企業は現在の景気をどう感じているか?〜中小企業庁のサイトで調査結果を確認することができます〜

自社の業績が良い時も悪い時も、世の中の状況に対して自社がどうなのか、という相対的、客観的な視点で判断することも必要です。

同業他社や世間の中小企業が「景気をどう感じているか?」を確認するためには、中小企業庁のサイト内にある調査結果を参考にしてみても良いのではないでしょうか。

中小企業景況調査報告書

中小企業庁のサイトに中小企業景況調査の結果が掲載されています。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/index.htm


*中小企業庁サイトのスクリーンショット

この中小企業景況調査は、景気が良いと感じるかどうかなどに関する調査で、約19,000社の中小企業を対象に行われています(実際には、調査対象の8割が小規模企業のようです)。

業況判断DI

上記のスクリーンショットにもある通り、この調査結果報告として、「業況判断DI」に基づいて基調判断が行われています。

この「業況判断DI」というのは、景気に関する調査などでよく見かける言葉です。

中小企業庁のサイトでは「DI」を次のように定義しています。

例えば前年同期と比べた今期の状況、前期と比べた今期の状況あるいは、今期と比べた来期の見通しにおいて「増加(上昇、好転)」企業割合から「減少(低下、悪化)」企業割合を差し引いた値です。

朝日新聞によると次のように定義されています。

景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数値。

「業況判断DI=景気が良いと感じている会社 ー 景気が悪いと感じている会社」
ということになります。

つまり、業況判断DIがマイナスというのは、簡単に言えば
景気が悪いと感じている会社 >景気が良いと感じている会社
ということになります。

直近の調査結果

直近(平成29年1〜3月期)では、次のような判断がされています。

中小企業の業況は、一部業種に足踏みが見られるものの、持ち直しの動きを示している。

全産業での業況判断DIを見ると、次のようになっています。
・今回(平成29年1〜3月期):▲17.0
・前回(平成28年10〜12月期):▲18.7

どちらもマイナスなので、景気が悪いと感じている会社の方が多いのですが、
・前回と比べるとマイナス幅が小さくなっている。
・景気が悪いと感じている人の割合が減っている。
ということになるので、「持ち直しの動き」という表現になっているのではないかと思います。

その他にもいろいろなDI

サイト内では結果の概要だけでなく、「統計表一覧」を見ると、「概要編」「資料編」という2つの資料が用意されています。

概要編:(http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/147keikyo/147sokuhou.pdf

資料編:
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/147keikyo/147shiryou.pdf

・売上額DI
・経常利益DI
・資金繰りDI
・経営上の問題点
・地域別、産業別の業況判断DI
なども掲載されています。

このような調査も、どの程度きちんと回答しているかは会社次第なので、100%参考にできるかどうか分かりません。

ただし対象会社がこれだけ多いので、ある程度の傾向は示していると思われます。

特に、他社や世間の状況をざっくりとでも把握したい場合には、利用してもみても良いのではないでしょうか。

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【編集後記】

いよいよプロ野球が開幕します。
テレビ中継を見る機会はそれほど多くありませんが、開幕シリーズくらいはじっくり見てみようかと考えています。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

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