言われたことだけをやっていて価値を提供したと言える?

税理士として顧問先の方と向き合うとき、どの程度まで言いたいことが言えるのか?、難しいと感じることも多いです。

一番ラクなのは言われたことだけをやること

先日の日経新聞に税理士の仕事の92.5%がAIにより代替可能、との記事が出ていました。

税理士業務といっても、かなり幅が広いです。

税理士しかできない業務もあれば、税理士がやっているだけで誰でもできる業務(単純な入力作業など)もあります。

「どこまでAIに取って代わられるか?」という話は置いとくとして、税理士としてしっかりと価値が提供できているかは意識しておく必要があります。

税理士に限りませんが、ある意味で一番ラクなのは、「顧問先から言われたことだけをやる」ことかもしれません。

ただし、ラクではあっても決して楽しくはないでしょうし、「一体、自分の価値は何だろうか?」と考えてしまうのではないでしょうか。

自分の価値はなに?

・顧問先から会計上、税務上、正しいとは言えない処理を求められる。
・顧問先が最新の情報に追いつけず、古いやり方のままでも良いと思っている。
・顧問先から、税理士には決算書や申告書を作ってもらえさえすれば良いと思われている。

というような関係の場合、果たして自分が対応する必要があるのだろうか?と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。

例えば
・いまだに顧問先が会計ソフトを使っていない。
・古くて使い勝手が悪い会計ソフトを長期間使い続けている。
・効率が悪い業務の進め方をしていて、会社にとってはマイナス。
などという場合、その状況を放置していたのであれば、やはり税理士側の対応にも問題があるでしょう。

ただ難しいのは、「顧問先がそれでも良い」と考えている場合です。

言いたいことが言えないなら?

考え方や価値観を押し付けるのはあまり気が進みませんし、だからといって明らかに相手にとってマイナス(とこちら側が感じる)の状況を放置するのも気が進みません。

「どの程度まで相手に言いたいことが言えるか?」は難しい問題です。

自分自身で意識しているのは、考え方を押し付けはしない(ように気をつける)が、事実だけはしっかりと伝える、ということです。

相手に通じるかどうか、相手の行動に影響を与えられるかどうかは内容にもよります。

それでも、「言いたいことが言える」関係性すら築けないのであれば、自分が担当させていただく理由もない、という割り切りではあります。

お互いに耳障りの良いことだけの世界を作り、結果的に両者とも時代に取り残されてしまったり、衰退してしまっては意味がありません。

・たとえ言いにくいことでも、相手にしっかりと伝えられる。
・せめて相手に選択肢を提案、提示できている。
ということが最低限出来るようになってはじめて、「(ほんのわずかにでも)価値を提供できている」と言えるのではないかと考えています。


【編集後記】

昨晩、食事したお店の近くでBABYMETALのコンサートが行われていたようで、Tシャツを着たファンの人たちをたくさん見かけました。
人気があるとは聞いていましたが、若い男女から結構なおじさんまで、幅広いファンがいるんですね。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

ひびき庵別館
スタバ さいたま新都心店


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